八重の優しさ/夏美かをる
 


躍り出てきた!

そして
まるで摘みたての苺でも入っているかのように
濡れたズボンとパンツを収めたスーパーの袋を
私の目の前に高々と掲げた

「ママ、お集まりの時間の時チッチが出ちゃったの。
 でも大丈夫だった。
 先生が保健室に連れて行ってくれた。
 ママ、すごいんだよ。
 保健室にはねぇ、着替えのズボンもパンツも沢山あったんだよ。
 保健の先生が私が履いてたズボンと同じみたいだからって
 これを選んでくれた。
 パンツも選んでくれた。九歳用のパンツはなかったけど
 八歳用のパンツがちゃんとあったんだよ、ほら!」

そこまで一気に言った彼女は、シャツをまく
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