妻と/こむ
 
笑顔の下に透けて見える冬を

お互いに無視して

決して埋まらないものを

埋めてしまわなければなりません

それは大きくて また 愛しい不在を

お互いの 手と言葉と表情だけで

受け入れて 笑わなければなりません

あの子は

星へ行く電車に乗ったのだと

思い決めるしかありません
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