凝集/
因子
ただしぜん手を繋げる女の子がいて
信じるとか、信じないとか
もうないから
そこにいれば手を繋ぐ
「すき」を信じるのはほんとうに骨が折れる
時間とコストがかかる
もうきっとそんなたっぷりの時間を
わたしはそうそう用意できないし
時間とコストがかかる骨の折れることを
するだけの体力もなさそうだ
まだ二十二なのに
もう二十二だから
わたしは凝集している
ただここに
この子の「すき」を信じた少女のころのわたしを
折れた骨としてのわたしを
核にして、ここにいる
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