ベッドルーム/鵜飼千代子
誰もいない家に
ひとり久しぶりに帰って来たアッキーが見たものは
修正テープで書き直した
「あっちゅとお兄ちゃんのへや」
という貼り紙だったのね
もともと
まだまだあっちゅは親との添い寝で
お兄ちゃんが使っていたベッドや机は、
今の自分の居どころ、所在地(起きている時の遊び場)であったりもするのです
これまで、自分の固有スペースは
ベビーベッドを楽しくリメイクしたものしかなかったから
そりゃ、
自分の居場所ぶんどって
唯一の姫のような顔をしている妹より
歓迎のささやかな垂れ幕を
カラーボックスに貼り付けている妹の方が可愛いし
「大丈夫(任せろ)」という気持ちも
湧かなきゃ残念かもしれないですが(我が家的に)
お兄ちゃんが頑張ったらあっちゅは
「お兄ちゃんになるのは、無理!」ってあっさり降参しそうだけれど
(笑:性格的に大変なことは追わないの:汗)
そんな、
11才年の差のある兄妹の我が家は
お互い大切にしあいながら、
なんとなーく、
前に進んでいるのデス
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