わたしワールド/藤鈴呼
この ちいさなガーデンには
色んな花が 咲いている
と 書けば
一見 華やかさをも
演出できるだろう
枝が枯れた ジン や
幹の枯れた シャリ さえも
愛しく 思えて くるから
箱庭 垣根 境界線
幾つもの壁を
文字で 再現する
際限なく
トドメを 刺すように
それでも 笑ってる
わたしワールドには
「わたし」 を 否定する
何者も 存在しない
わたしは 笑って 生きられる
わたし は 肯定される
その 工程すら ひどく 自然だ
冗談じゃない なんて
野次も 飛ばない
ホームランの代わりに
受け止める ミットは
汗まみ
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