エロゲーを捨てられた/一 二
 
砂漠の中の一粒の砂だろうか
田園の中の一粒の稲穂だろうか
僕はある物を探している
神様が君を作り替えたものを

君の魂はどんな形を成しているのか
それは生きているものなのか
それとも何かの物体なのか
僕はそれを愛する
ついにそれを見つけた時には
それが、なんであろうと
僕はそれに親しみを覚える

蛞蝓や蝸牛の足跡だろうか
百舌鳥の早贄だろうか
僕は太陽に願う
その陽光をもって
君を見事な黄金色に輝かせて欲しいと
君だと思われる全てのものを

僕は誰も名前を知らない虫に
我が身を替える
それは君の墓から出て
高みへとよじ登る
木の上に
それから砂地へとしがみつく
そして歌を唱いながら空ゆく鳥に
呪詛の念を送る

でも君がひとつの思念ならば
全ての果てを越えてそれを求めよう
どんなことをしても形にしよう

そして、ついに君を見つけたとき
僕は君の中へ己を沈めてゆく
神の御心の内に
僕らは再び会いまみえる
戻る   Point(3)