水のなかの女/
佐々宝砂
奇怪な生物が群れ泳ぐ
微細な海で
きみは自在にはねまわる
ぼくはきみをすりつぶす
人差し指の先っちょで
ぼくと君のあいだにある
屈曲率が
あんまり悲しいので
(未刊詩集『異形小曲集』より)
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