光/暗闇れもん
夜が怖い
夜になると過去が襲ってくる
昼間、隠してあった弱い自分が
今のボクを飲み込もうとしてくる
耳を塞いでも
暗闇の何処からかその声は聞こえ
暗闇を無くそうとしても
目を閉じればそこに暗闇ができる
怯えたボクに優しい手が触れる
眼球は光を呼んでくれるわ
自分の意思で空けようと思えば
瞼は勝手に開き、光をくれるのよ
…
消した 切り取った 接着剤でベタベタしている
紙で作った小さな眼球を代わりにキミに
体の表面で何かが日ごと崩れていく
これはきっと
手探りで奪ったキミのもの
崩れゆく時の腐敗臭ですら
この永遠の暗闇の中で
ボクには光だ
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