クライシス コペルニクスの夜/はらだよしひろ
その言葉を待っていたんだと
小さな月の下で輝いて
遠い夜景と
遠くない息の間で
君とキスをする
やるせなさの上に
せつなさを置いて
焦がれる心は
風を泳いで
湿った舌と
乾いた唇がこすれて
あの時も
あんな時も
その時も
そういう時もあるから
うれしい、って
思えるのかな
すれ違った日々
僕らはよくすれ違ったよね
あそこのカップルは
体まで密着させてまでの
ディープキス
手を繋ごう
僕らはそれで十分だ
熱い熱いディープキス
何回も何回もしたよね
で、熱いディープキスの数だけ
すれ違ったり 喧嘩したり
涙流したり 別れようと
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