詩想/葉leaf
二人のホームレスが同じ公園に暮らしていた。一人は家庭の不幸により、暫時行き場所を失った優秀な青年。もう一人は幼い頃からの窃盗の常習犯で長く浮浪生活をしていた。二人は意気投合し、配給される食事を一緒に食べたりしていた。浮浪者はことあるごとに約束をした。どうでもいい約束ばかりだった。「明日も一緒に飯食おうな、約束だぞ。」そんなものばかりだった。「お前はいつか偉くなる。そのときは俺を秘書に雇え。約束だぞ。」そういう重い約束も気軽に取り結んだ。青年は浮浪者のその癖をとても面白がった。だがある日、青年は浮浪者との約束が守れなくなってしまった。学生時代の知り合いと連絡が取れて、一緒に事業を起こすことになり、浮
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