異次元マイルーム/瑠依
間に差があるとは、大発見だ。
なんだか不思議だ。
ここは一体どこだ。
日本か。
日本だ。
でも異次元だ。
なんだか楽しくなってきた。
時間がずれている。
良い子のみんながお家に帰るチャイムが鳴っても、まだおやつには早い。
晩御飯は、夜のドラマがBGM。
まだまだ寝るには早すぎる。
異次元マイルーム、邪魔するものは誰もいない。
狂った時間を楽しんで。
明日から世間の時間に戻らなきゃ。
リセットボタンは何処だ。
取扱説明書に載っていないトラブルシューティング。
カスタマーセンターはフリーダイヤル?
世間の時間に合わせて学校へ行く。
頭が重い。
眠い。
しんどい。
もしかして。
どうしたの、しんどそうだねって聞かれる。
「時差ボケなんだ」
答えると、
不思議そうに、きみが笑った。
欠伸がひとつ、ふたつとついて出た。
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