異次元マイルーム/瑠依
 
朝、目が覚めると昼だった。
おかしい。

目の前にアナログな小さな目覚まし時計。
それは短い針が1と2の間くらいを指している。
おかしい。

時計が、ずれている。
電池、変えなきゃいけないなぁ。

わたしの身体の中にあるであろう、
きっと最新コンピュータ並に正確無比なデジタル電波時計。
まだまだ午前中を示している。
きっとそうだ。
だから朝なのだ。
反論は認めない。


テレビをつけたら、
いつもならお昼ごはんを食べてごろ寝している時間帯の番組。

もしかして。

「時差だ」

わたしの部屋には、世間様との時差があるらしい。
世間様と流れる時間に
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