生もの/暗闇れもん
私はあなたを取り巻く全ての事柄に嫉妬している
私はあなたが想像しているよりも遥かに独占欲が疼いている
抑えられなくなると一人闇の中で宇宙を見る
君は僕を愛していないと時々言う
宇宙からしてみればそれほど滑稽な問いはあるまい
夜毎あなたを想い涙し
広い闇に慰められてようやく私はいつもの私に戻れるというのに
もしこの世に愛以外の何も無いのなら
いや
今でさえ私の心は愛だけに支配されている
愛という言葉が私の口から放たれたことに
大抵の私を知る人は笑うだろう
それこそが私を冷静な私に繋ぐ一筋の細い糸となる
あなたは気づかない
あなたは疑う
それは滑稽だね
あなたが私を疑うたびに
私はまだ愛されていると安堵するというのに
戻る 編 削 Point(1)