錆/カルメンオジン
内面の窓は
遮られていた
緞帳のように
暗く重苦しく
外界に対する
隔絶と共に
覆う事に因る
期待の投影
未来は現状に
儚くも脆弱
過程もありき
結果をもありき
自分は自分で
他人こそ他人
その上に成る故
薄情な物語
何時しか緞帳が
動きを忘れ
今日迄のヒを
覆い続ける畏怖に
また若しくは現実の
余りの近さに
その輪郭すら
曖昧な日常
足元を恐れて
右往左往
幾度の瞬きにも
前を見据えて
求められていた
偶像を御し
錆び付いた足を
進める事とは
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