白き花零れゆく/
石田とわ
それは
人の魂を包むものでした
紫紺の夜空にぽっかりと
白く人魂のごとく
浮かぶのです
隠されているのでした
6枚の 花びらに
今宵、下弦の月の下
ゆるゆると
その花びらが開きます
零れていくのです
魂が
どこかでだれかが
終わりを迎えるのです
わたしの花は
いつ咲くのでしょう
あの白さが
妖しすぎるのです
戻る
編
削
Point
(17)