空洞/
朧月
夜に私をからっぽにして
ひとつの音をひびかせるように
がらんと広い空洞にしたい
なにをいれてもみうしなう
まるで
つかめない空の星みたい
君の目に自分をみては
ここにいるかと確かめる
生きてゆくというには大げさだけど
毎日は結構長いから
夢もみたくて
愛も知りたくて
空洞におとす
君のことば
深いからだの奥底では
足だけが
まえへ まえへと
あがいてる
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