祈り/中村葵
 
永遠は存在するのかと何度も聞いた

何もそのままではないということを
狭い世界の移り変わりから知る
星は巡り、桜は散り、風が吹く

長くずっと雪が降っていたのに
その日だけ凛とした青空が
世界を静かに包み込んでいた

最初は抱えきれない大きな影
時間をかけて、小さな光になって
掌でそっと包んで、やがて溶ける
そういう類のものを何度も越えていく

何もかもが変わらないはずが無い
祈りは誰にも届かないことを知っている
それでも

永遠は存在するのかと何度も聞いた
問いかけに答えは無いが
最初から期待はしていない

それでも
永遠は存在するのかと何度も聞いた





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