静かな一日/吉岡ペペロ
 
幸せがたゆとう静かな一日

ひかりは窓硝子ごしに冷たくて

鉄道が遠い音をたてている


ひと時の煩わしさがいやで

本当のことなんて誰も言わない

言いかけた言葉に

取り繕えなかった言葉に

ぼろぼろになって食いついてしまって

それでもそばで生きている

いのちのそばで散歩している


幸せがたゆとう静かな一日

ひかりは窓硝子ごしに冷たくて

鉄道が遠い音をたてている





戻る   Point(6)