誰が食わせてやってるんだ式/salco
を頭上に掲げて
体じゅうをヒルやシラミにたかられる義務は生涯負う事もない
唯一の懸念は
「私の坊や、私の坊やはどこ?」と叫ぶ
戦後の被害者になる事だけ
政治が戦争の主犯であると知っていながら
「あしたのおこめはどうするの?」
その最たる従犯である母親の役割については露ほども
瓶底に残った化粧乳液ほども考えない
そこで我々国たみなる人頭税納付者も
発想の転換を図ろうではないか
これからの時代は女を
男の代りに戦場へ送り出すのだ
兵士こそは戦争を最も熟知する消耗品だ
戦争のバックグラウンドが敵国でも議事堂でもなく
懐かしい故郷の町にこそ在るのだという事すら
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