莫迦が笑う、咎の果て。/瑠依
 

最後。
これが最後だと、何度覚悟したのだろう。
信じるのはもう仕舞いにしよう、
愛するのはこれが最後だと。

鋭利な言葉。
剥き出しの感情。
これがきっと貴方の本音。
知っていた。
知らないふりをしてきた。

愛されていると思いたかったから?
屑籠に放り投げるように捨てられたくなかったから?
必要とされたかったから?
それらはすべて正しくて、すべて間違い。

傍にいたかった。
体温を感じたかった。
笑って欲しかった。
対等の人間でありたかった。

涙が零れるのは哀しいから。
今までの日常が嘘だったことが哀しいから。
すべての言葉達が色褪せていくのが
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