月末のうた/ドクダミ五十号
 
米櫃を覗く月末の瞳

集める音のさあらさら

一掬いして落とす音

ぱらぱらと ぱらぱらと

眺めやる心の

注視するのは隅の方

骨のように 月のように

あるいは 雲のような

覆われの除かれた

角の角の角

虚ろとは呼ばない行き止まりの


買い足すよりも

行き止まりを見たいと

ひと粒残らずは集めよ

一つ日残らず


外は春の嵐が騒々しい夜更けだった
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