無題/
風呂奴
(無人駅を捕まえた視力に
昼の色彩が降り注いで
言葉を一匹残らず狩っていった)
こびりついた目玉
形容詞で特注した粗い網で
漁へ向かう
釣れないこと、を
釣って帰る日もあった
綺麗なうつわに
透明な鱗の不甲斐なさをのっけた
朝
空はほのかに夜を残している
戻る
編
削
Point
(1)