生き延びた花束/よしたか
真っ赤な闇に2分間切り裂く風が吹けば
愛しさは多重構造の鬱屈を砕き
白銀の刃よろしくブリリアントな願望で穿っていく
苦しみを包んで生き延びた花束があった
小さな街の小さな出来事から大きな気持ちを生む
烏龍茶の快楽みたいにさっぱりと笑おう
電動式ノコギリの思考が自然な木々を倒していく
最悪の向こうにいる最愛への一直線を
気怠い五線譜からはみ出すほどに
緑の熱源へ羽ばたかせよう
初めての者だけが知ってる世界
それと何度も体験した者だけが見える風景
それを始める気持ちでかき混ぜれば
人は年老いた赤ちゃんになるってさ
吹き出す夜の水と三回垂直落下する渡り
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