ららら/M?lodie
 
きみとぼくとで重ね続けた

吐き出した息に
夢に
過去に

ゆるゆると
融けて消えていくのを

茫然の向こう側から黙って見ていた

まるで最初から嘘だったみたいに

音の高さや色や時間や
生きてきた場所も見てきた世界も
ひとつも重ならないのに

小さく呟いた声に
小さく返った声が

それは小さなぼくらの始まりのうただった

解き放つ
空へ土へ何もかもへ

忘れえぬ日々へ

ぼくらは愛そう
聴こえない声のままで
ぼくらを隠す世界の片隅
届かない想いのままで

どうか、どうかと願いながら
繋いだ手をほどく

背中合わせで歩き出す
愛されない今に一歩を踏み出し

小さく今日も

ららら
戻る   Point(1)