看取り(6)/吉岡ペペロ
看取りは二晩続く。
その二晩が終われば二日お休み。そのあとは三日間通常の勤務。そしてまた看取りだった。
看取り二日目の日はいつも息子は老人ホームで遊んだ。
すっかり人気者だね、
同僚がぼくを起こして楽しそうな顔をした。ぼくはまた107号室だ。
看取り二日目の杉下さんは昨夜よりかは安心して見つめることができた。
でも慣れることはなかった。消えない塵が脳みそや筋肉に積もってゆく。
真剣な遊びをしているといつのまにか振り出しに戻ったみたいになって違う考えごとをしている自分を発見する。
妻もこんなふうにして誰かに看取られて逝くのだろうか。
妻の裏切りを
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