来るべき戦いについて/佐々宝砂
・・・・息をひそめろ。
・・・・そこが戦場だ。
俺はぶっ放す、
言葉のバズーカを、
虚無みなぎる情報の膿に。
弾けとぶ肉塊には実体がない、
血飛沫には色がない、
痛みを訴え孤独を訴える嘆きの声には真実がない。
老人たちがゆっくりと顔をあげニヤリと笑う、
俺は突然とりかえしのつかない間違いに気づく。
来るべき戦いに備えて俺は、
虎視眈々とチャンスをうかがっていた、
しかしもう遅かった。俺は遅すぎたのだ。
クローンの少年少女が情報の膿をげろげろと吐く。
老人たちは、頼もしげに彼らを見つめている。
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