二人、または/ゼンメツ
 
それは、
大まかに表したのなら踏切
もしくは縁が擦り切れた、
クラウドの束
私はなかなか爪を切れない性分で、
街には、
ローディング時間がない
そんな夢すら見ないのは
昆虫、
路地、または結晶体
線路には、
確実に続く先があって
それを知らずに道に迷うのが子供
帯と栞を捨てないのが大人
二度と使わないのも、

そう、あなたは散漫なくちびるで、
耳のない空へはなし続け
時計をちらちらと遅らせた
秒針だけは、お互い様かもしれない
つまるところ息溜まり
しなりきった弦の最果て
弾けてしまうのは
太りすぎた言葉、
種子、または瞬間
そんな曲ばかり流すのは
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