準ずるものたち/
石田とわ
水平線が欲しいと泣いた
混ざらぬふたつが眩しすぎ
泣くしかなかった
空は碧に準じて深すぎて
海は青に準じて透き通る
溶けそうで溶けあえぬ
もとはひとつのものだった
水平線を手の中で
隠して泣いた
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