シェイクスピアに寄せて/yamadahifumi
 
の翼に乗って

この大地を遠く離れた魂の空を横切る時

何事をも中途でやめてしまう情けない私達の姿を忘れて

私達は始めてこの世界の全貌を見る

それは朝焼けのように美しく輝くと共に また

夜更けのように陰鬱で恐ろしくもある

そしてそこで得たものを現実の世界へと持って帰れば

不思議と人々と大地の姿が変貌している事に気づく

つまる所、この世界は

シェイクスピアという太陽に照らされて ようやく輝く

そうした一つの惑星に過ぎなかったのだという事を

戻る   Point(0)