銀色の市街/よしたか
天使になりたての君の動物がライラックの花に食べられている
柘榴が鮮明な産気をたたえて
アドバルーンな果汁を滴らせている
甘やかしの子守唄に占拠された銀色の市街
古い有線電話がサイの体に巻きついて
格子模様のメランコリックが卵形の岩に住む
やっとの再会に涙をポロポロ泳がせて
朝までシルクのように漂っているね
あらゆるコードレスの絆を探して
ふつつかな未熟児は
つぶらな複眼でダイヤモンドの大人を鑑定している
あぁ 苦悶に見合うだけの愛しさよ
幼い言葉も老いた文句も使い果たしては
また妙齢の光源から溢れだすのだ
(ビーズの羊たちがドル箱を破壊する…)
天使になりたての君の動物がライラックの花に食べられている
柘榴が鮮明な産気をたたえて
アドバルーンの果汁を滴らせている
甘やかしの子守唄に占拠された銀色の市街
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