青山を歩いた日/番田 
 

今日僕は何をしていたのかを考える
多分 青山の暗がりのどこかをさまよっていたのだろう
人と笑いあえるひと時を探し
煉瓦の壁を見つめ 考えた


だけど僕の思う理想が叶えられるわけでもなく
物憂げな心で 終わりかけた夢を追う人となり どこへともなく
夕暮れのどちらに転ぶかわからない会社の中で
コンクリートについた染みを落としていた
ぼんやりとそんなことを考えながらいつまでも歩いていた


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