おれはヒトゴロシにはなれなかった/ホロウ・シカエルボク
ことなんだ
おれはおれなりのまともさを
まともさを追求して生きて行くのさ
たとえばそれに誰かが納得出来なかったとしても
それはおれの問題じゃない
そいつ自身のなにかしらの問題なのさ
ひとは他人になれたりはしないんだ
共通言語なんか少ないほうがアタリマエってもんだ
そういうことが判らないやつらがヒトゴロシになったりするのさ
少しは判っているこのおれは
だからこんな時間にこんなものを
液晶画面をテカテカ叩いて書いてやがるのさ
判るかい
エンジンの掛け方さえ見抜くことが出来たら
壊れた車でもなんとか前に進むぐらいは出来るのさ
さあ
道の先が見えてくるころだ
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