川柳が好きだから俳句を読んでいる(6、上甲平谷のこと)/黒川排除 (oldsoup)
一度筋肉をつけ、筋肉の力強さとその曲線の柔らかさをネオンで彩った色合いが俳句の全体を装飾していくのである。氷河期と間氷期が繰り返すのと同じく、俳句の作風も衰えからまた若返りの時期に来ていた。そしてそれは晩年に爆発する。
木々芽吹くレッツゴーヤングレッツゴーヤング
ゴーゴーパーチィ春晝かき散らして輕し
春の雹サリドマイド人黎明期
葡萄吸ふもののあはれを吸ふごとく
演歌しみじみの昔夏の宵なりけり
これがその最終形態、俳句集成における第三セクション、本書いわくところの「自在」の極みであるけども、おれは完全なる若返りを果たしたと表現したい。特に上記の五句中の最初の二句はな
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