片想い/花形新次
 
首筋の
ヒヤリとした感触は
忘れもしない
ふと、あなたから
眼を逸らした瞬間の出来事
唇かと
思ったのは
あなたが私を
愛してくれていると
信じていたから
信じ切っていたから
でも違った
思い込みだった
近くのホームセンターで買った
果物ナイフだった
いい、それでも
傷つけるなら傷つけて
二人の愛が本物になるなら

オーイ!
人質、交換してくれ!
こいつ訳分んねえこと言って
気持ち悪いんだ!
お願いだ、早く!
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