自由舞踏派宣言/ただのみきや
踊るのだ
流行りなんて病だけで十分だ
おれの中には楽士がいる
太鼓を響かせ弦を爪弾き
笛やラッパを吹き鳴らす
おれはカーニバルの夜の揺らめく炎
結婚式の鐘の響きに走ってくる子供たちの歓声だ
おれは土の匂いを運ぶ風 種蒔きと刈り入れの仕事歌
戦いのために身を飾った誇り高き戦士たちの舞踏
古の悲劇を歌う盲た吟遊詩人の抑揚
ロックンロールで腰を振るいい歳こいた少年だ
踊りたいから踊るのだ
何が悪いか阿呆ども
元来人は踊るもの
踊って歌って
笑って泣いて
怒れるものが人なのだ
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