春の 陽炎/藤鈴呼
 

ドアを 開けると
鬱蒼とした ジャングル

本物よりは 頼り無いけれど
湿原帯に 出会えるなんてね

いつも 布団干しが 出来ないって
泡喰ってる 癖に

こんな 瞬間ばかりは
感動するんだ

まるで ゴージャス仕様の ソファーみたいな
サクラ シート

ぽわん と 座れば
ぷかん と 浮かぶよ 
良しなしごと
葦でも 踏んだ気になって
もうちょっと ほころびたい
春の 陽炎 追いながら

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