海辺/
pikopiko
あの人が見ていたという、海へ行ってきた
広いような気がした
コンクリートのざらめを感じながら
頬にあたる香りをかぐ
待たれている夜が重い
遠くの島と島とを見ながら
あの人の口の中を思い出している
生い茂る緑と、乾いた石の表面を知っている
海の向こうから近づいて来るものが
きっとあるといい
戻る
編
削
Point
(0)