海辺/pikopiko
 
あの人が見ていたという、海へ行ってきた
広いような気がした

コンクリートのざらめを感じながら
頬にあたる香りをかぐ
待たれている夜が重い

遠くの島と島とを見ながら
あの人の口の中を思い出している

生い茂る緑と、乾いた石の表面を知っている

海の向こうから近づいて来るものが
きっとあるといい
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