群れ/霜天
 
満月の空
循環、円を歩きます
振り返れば影がゆがむので
進むことを
渡されています

街道の名前は不明
集まる人達は群れ
大きな坂道と階段
鐘の音が、ひとつ

進んでみる、今日に
手掛かりはなくて
暗号がひとつ、ふたつ
解けばくすりと、笑うことも
順路の先にあるような
失敗した花火のように
星が夜空にまばらです
北の端の霞んだ星の
目印と
僕がいます


とりあえずの、群れ
名もない街道の
寒風と、夜空に
身を寄せ合っても
他人の、こと

手をつなぐことはできても


会っても、またどこかで
十字路で別れましょう
そっと、冬
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