雪だよ/はるな
いる
そうはいっても猫らしくかるい足どりでいつも
道路をまっすぐに横切っていくが
なにかの間違いみたいに
たまに轢かれて死んでいるのもいる
犬たちはちがう
犬たちは道路で死んだままになったりはしない
犬たちは力強く従順で
おかしな洋服を着せられたりしても尻尾をふっている
それなのに
猫と犬は出会いがしら
なつかしそうな眼の色をそろえてみせる
道路には
吸い殻 軍手 表紙のちぎれた青年誌 枯葉
わたしがそこに横たわって
それらのものもののなかへ馴染めたらどんなにかいいだろう
わたしはそこに横たわって・・・
男の子たちは
みんなわたしを忘れて
熱いお酒
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