小さな幸せ/佐藤伊織
私は自然と対話する
好きなものが好き
身体性
小さな幸せ
ささやかな愛
これらは
すべて
人間の機械化への道である
おんなじことを
昔
機械達が喋ってた
万国博覧会が
数秒毎に開催されるので
太陽の塔が
どこまでその首を差し出すので
無数の顔が全地球から
発生するので
わたしたちは機械になれる
嬉しい
涙を流す程嬉しくて
嬉しくて
ああこれが
幸せになる道なのだ
機械化された世界
機械化された都市
機械化された身体
機械化された宇宙
機械化された神々
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