沈黙と言葉/
yamadahifumi
沈黙は木のようにそこにある
人が美に感動した時
恋に心奪われた時
どうして、言葉が介入する余地があろうか
沈黙ができなければ
その空白は饒舌で埋める他ない
だから、誰もが語る
自分の事 他人の事 世界の事
でも、それは木ではない 花ではない
花の美しさを語る事は断じて
一輪の花ではない
だが、何故だろうか
今、僕の暗闇の静寂に
沈黙が舞い降りてくる時
それを僕が言葉で語りたいと願う事は
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