空っぽのままで/竜門勇気
君が居なくなった時
ほんとうにだめだと思った
これは、まじで、まともに
しんそこからだめだと思った
僕は多分君を全然大事にしなかった
空気の中の酸素ぐらいに思ってた
精々数%のなければ困るもの
ストーブに火がつくのは
そのおかげぐらいの感じで
君が居なくなって
ほんとうにだめだと思ったんだ
でももがいたら
余計苦しいって知ってたので
黙ってることにした
これはまじで、極端に、のっぴきならない
崖の端で絶対に行っちゃいけない方向に
そっちにしか進めない事になってしまったような
そんな運命が決まった瞬間
早く回る時間がたくさんの選択肢を差し出して
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