ストリーム/
番田
子供の僕が見ていたもの
それは踏切の向こうにゆらめいていた
遠い記憶のように思える
水の中の 何だったのだろう
高速道路の
名前すら忘れてしまった
パーキングエリアのように
ぼんやりと光っていた
無数のことが 思い出された
夏の日の帰り道に見えた
ラブホテルの看板の文字の穏やかさだとか
知らない国へ旅行に行きたい
家族そろって また
現実の中で生まれ変われたらいい
今は ただ
苦しみの逃げ場を探して
新宿の路地をあてもなくさまよっている
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