窓際の猫/……とある蛙
めるのだが
嫌とも言えず付き合ってやる
これも義理って奴だ。
余りしつこいと逃げ出すが
窓硝子を眺めるのが飽きれば
タンスの上のベッドで
午睡ウッツラウッツラ夢のなか
夢の中では
黒猫を飼っている自分がいて
結構面倒だななどと思っている。
猫砂の掃除
餌やり、運動も兼ねた遊び
その割には飼い猫は冷たい素振り
イラッとしながらも
カリカリを掌に名前を呼んだりする
飼い猫も忘れたころ
ゴロゴロ首や尻尾をすりつけてくる
というところで目が覚めた
うっすら開けた眼の先
相変わらずタンスの上から
同居人の夫婦を見ている。
少し愛想良くしてやろうか
あいつらがイラッとしないうちに
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