俺/ドクダミ五十号
溜めに何の価値も無い様に
雰囲気にも何の価値も無い
死んだ女神の天秤の
皿に乗せられた価値観でしか無い
泡沫の夢の軽重を測ってどうする
己が掃き溜めより優れ
忌まわしきから脱し
清らかであるとするならば尚の事だ
刃を研ぐ者は
己の指も研ぐ
痛みに耐えつつ
などと古の賢者が言ったか言わぬか
それすらも忘却の底に沈んでいて
貴君の心のまなこに触れはしないだろう
虚構の天秤を操る人か貴君は?
触れたと云うなら問う
「高いは低い・低いは高い 定常の成すところの
正義は如何に。 また正義とは定常なるか」
と
何も自身を自身で弁護はしない
それが忌まわしいと
「今」言わしいと
筆を支える指が
己の侭に動かぬからと
鬱憤の果てに書いたのでは無いと
正直に述べておきます
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