HHM講評/香瀬
 
映像や空間芸術を美術作品ではなく「詩」と名指すとはどういうことか、ノイズやクズが「詩」に回収されるとはどういうことか、ということについて述べています。また「詩」と「ポエム」を区別することにいったいどんな意義があるのか、という葉月氏なりの疑問の呈し方も面白かったです。

 「『読む』という行為が遂行されうるものは全て『詩』と名乗る権利を持つ」という部分を読んだとき、作り手が「これは詩です」と述べ、それを「読む」ことのできる受け手が「そうだね」と言える関係を想像しました。それがたとえ文芸でなくても、ノイズやクズであっても、ポエムと揶揄されるようなものであっても、それらを「読む」ことの出来る人の前で
[次のページ]
戻る   Point(7)