HHM講評/香瀬
であった、という思いが縷々と述べられたものです。
「男は黙ってサッポロビール」ではありませんが、本当によいものを前にしたとき、好きなものを前にしたとき、人は言葉を発せなくなるのかもしれません。氏が本作で実践したことは、好きなものを提示し、それへの思いを述べるということしか出来ない、そうしたやり方でしか好きなものと向き合えない、ということであろうと思います。そうした姿勢自体を否定するものではありませんが、それでもなお言葉を用いて無様に足掻こうじゃないか!というのがHHMの主催者としての思いのひとつでした。氏が作品それ自体の魅力を、作品へ切り込むような形で語ってくれる文章をいつかものしてくれた
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