1900/
佐藤伊織
群衆が機械化された太陽にのってやってきた1900年
私は暗い空を見上げた
真っ赤にやけた空に
黒い黒い群衆の影を
黒い黒い太陽の姿を
意味をはぎ取られた仮面の内側には
なにもない
走り去っていく
動きが集中線となって
ただ動いている
仮面の内側には
また大きな黒い太陽があって
そこには真っ赤にやけた空があって
黒い黒い群衆の影があって
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