【五つ】/
るか
部屋のくらやみを流れ落ちる飛沫 不動の過去を裏切れなくて
針状の気配が空気を穿っている 自己をさえ抱けぬ私がどうして
窓が開かぬ黎明には胸骨の奥でがなりたてる憤りを聞いている
文字は無声の叫喚びに震えて 白紙には呼
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